こんにちは!ニューヨークのマンハッタンで子育てをしているイェイです。
です。
世界のトップエリートを多く排出しているニューヨーク。
そんなエリート達が、子供の頃にどんな教育を受けていたか研究し、こっそりシェアするブログへようこそ☆
今回は、ニューヨーク公共図書館の司書たちが選んだ、子供用の良本100冊の中から、アメリカの小学校3年生~6年生くらいのレベルの本の紹介です。
第二ヶ国語として英語を勉強している日本人の方は、年齢を気にせずに、ご自分のレベルにあった本を読んでください。
日本語翻訳が出ている物は、そちらも紹介します。
もちろん日本語になっても、内容は変わらず素晴らしいので、そちらもぜひ♪
「もうちょっと簡単な本が良いよ」って方は、コチラ⇓
※目次⇓をクリックすると、読みたい箇所へジャンプします。
このリストの見方

冒険:児童書の王道!はずせない
The Book of Three(タランと角の王)[プリデイン物語の第一巻]
農場の世話をする毎日に不満を抱いていた孤児の少年タランは、本や物語のヒーローのようになりたいと夢見ていました。
しかし庇護者であるダルベンは、角の王がどれ程怖いかを説き、農場から離れる事を禁じます。
ある日突然、農場の動物がパニックになり、未来を予言する力があるブタ、ヘン・ウェンも農場から逃げ出してしまいました。
ヘン・ウェンを追っていったタランに、危険や不思議な出来事が次々と襲いかかります。
読みどころ
主人公タランを筆頭に、旅の仲間がみんなヘロヘロで弱っちいのが、他の英雄伝説とは違って面白いです。
ダメダメだけど、良い奴で。
完璧なヒーローよりも親近感が湧いちゃうかもしれません。
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The Borrowers(床下の小人たち)[借りぐらしのアリエッティでお馴染み!]
ジブリの映画にもなった「借りぐらしのアリエッティ」の原作です。
「小人の冒険シリーズ」の第一巻が、この「The Borrowers 床下の小人たち」です。
内容:イギリスの田舎の古民家の床下に住む、小人の家族のお話です。
その小人は、人間から物をこっそり借りて生活していました。
ある日、小人の少女アリエッティが外に出た時に、人間の男の子に見つかってしまい
人間に住居がバレてしまった小人の家族は、煙であぶり出されてしまいました…
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From the Mixed-Up Files of Mrs. Basil E. Frankweiler (クローディアの秘密)[大人にもお勧め]
クローディアは、弟達とのくだらない喧嘩や、優等生というイメージを守り続ける日々の生活に退屈していました。
そこで、お金を貯める才能がある弟ジェイミーを連れて、家出をすることにしました。
隠れ場所は、あの有名なニューヨークのメトロポリタン美術館。
うまくガードマンの目をすり抜けて、メトロポリタン美術館内で生活をしていた2人ですが、
ある時2人は、ミケランジェロ作と言われている「天使像」が、本当にミケランジェロの作品かどうかを調べ始めます。
答えを追い求める2人が出会った大金持ちの美術収集家フランクワイラー婦人は、一生心をときめかせてくれるようなステキな秘密をもち、それを育てることが大切だと伝えます。
思春期の入り口で、「一生の冒険」に出掛けた少女のスリリングな物語です。
この物語は子供が楽しめるだけでなく、クローディアの行動力と探究心に触れて、情熱を思い出す大人もいることでしょう。
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Harry Potter and the Sorcerer’s Stone(ハリー・ポッターと賢者の石)[超有名!]
日本でも大ブームになった、ハリーポッターシリーズの第一巻です。
赤ちゃんの頃に両親を亡くしたハリーポッターは、叔父・叔母・従兄弟に虐められる毎日を過ごしていました。
ところがある日、ハリーのもとにホグワーツ魔法魔術学校から入学許可証が届きます。
叔父や叔母は、入学許可証を断固として拒否しますが、ホグワーツ魔法魔術学校から大男がやってきて、秘密にされてきたハリーの生い立ちや、ハリーの両親は高等な魔法使いだった事を告げます。
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The Invention of Hugo Cabret(ユゴーの不思議な発明)
1930年代、パリのリヨン駅が舞台。
ユゴー・キャブレ(英語読みはヒューゴ・カブレ)は、時計職人だった父親と暮らしていましたが、
父の死後に孤児となり、父が残したからくり人形と一緒に、リヨン駅の時計台の裏に隠れて生活することになりました。
そんなある日、ハート型の鍵を持つ少女イザベルに出会い、2人はからくり人形の謎を解き明かそうとします。
この絵本の特徴
モノクロのイラストが映画のフィルムのようで、独特の世界観を醸し出しています。
(たぶん)鉛筆で描かれたイラストだけが何枚も続いたかと思うと、急に文字だけのページや写真があらわれ、不思議な感じです。
実在したフランスの映画作成者、ジョルジュ・メリエスが登場し、大事な役割をはたしています。
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My Father’s Dragon(エルマーのぼうけん)[超お勧め!]
少年エルマーが、助けた野良猫に「捉えられた可哀想なりゅうの子供がいる」話を聞き、りゅうの子を助けに行くお話です。
面白いのは、持ってきた様々な道具を使い、島にいる猛獣たちを次々とごまかしながら、りゅうの子の元へたどり着く様子です。
日本でも、人形劇や映画化されているので、馴染み深い人も多いことでしょう。
エルマーのぼうけんは、ルースのデビュー作なのですが、挿絵は彼女の義母が描いたもの。
こんなに素晴らしい挿絵を描ける人が、偶然にも家族内にいたというのも、驚きですよね
才能って、集まるところに集まるのでしょうか。
超お勧め!の理由
わたし個人も、小学生の時によく母に読んでもらったのですが、冒険のワクワク感、エルマーの知恵を絞るさま、弱い者を助けに行く勇敢さなど、読み応えがある作品です。
息子はまだ対象年齢に達していませんが、早く読んであげたいです。
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Starry River of the Sky
家から抜け出し、宿で雑用係として働いている、いつも不機嫌なレンディーは、空に月が無いことや村の奇妙な出来事に気付いていました。
ある日、不思議な女性が、物語の贈り物を持って宿にやってきて…
このお話は、「Where The Mountain Meets the Moon」シリーズの2冊目です。 (シリーズは全3冊)
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A Wrinkle in Time(五次元世界のぼうけん)
学校では冴えないメグが、人の心を読むことが出来る弟&イケメン先輩を引き連れて、行方不明になった物理学者の父親を探しに行くSFファンタジー小説です。
ディズニーから、映画化もされています。
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大人が考えた常識にとらわれない主人公

Pippi Longstocking(長くつ下のピッピ)
退屈な人生を送っていたトミーとアンニカ兄妹の住む街に、ピッピという「世界一つよい女の子」が引っ越してきました。
ピッピのお母さんは天使になって天国にいるし、船長だったお父さんは嵐の夜に行方不明に。
それでもピッピは、はちゃめちゃで元気いっぱい!
トミーとアンニカの日常が、楽しくてスリリングな冒険の日々に変わります。
スタジオ・ジブリの宮崎駿監督が、映画化を試みた程の名作です。
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Ramona the Pest(ラモーナは豆台風(ゆかいなヘンリーくんシリーズ))
「ゆかいなヘンリーくん」シリーズに出てくる女の子、ラモーナの幼稚園時代のお話です。
ラモーナは、大人や大きい子が「ダメ」と言っても、自分が「ダメ」と思わなければやっちゃうし
「こうしなさい」と言われても、自分の考えが違ったら絶対にやらない子。
一見きかんぼうですが、ラモーナにはちゃんと理由があるのです。
ただ小さすぎて、その理由をうまく説明できません。
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動物:人間の友達
Because of Winn-Dixie(きいてほしいの、あたしのこと)[お勧め!]
父親と一緒に、小さな町にオパールという女の子が引っ越してきました。
母親は、オパールが3歳の時に家出をしてしまい、さらに、新しい町で友達が居ないオパールは、とても寂しい思いをしていました。
ある日、オパールはスーパーで出会った一匹の野良犬に「ウィン・ディキシー」と名付け、家につれて帰ってきました。
ウィン・ディキシーは、散歩中に突然走り出し、オパールを色んな場所へ連れていき、新しい友だちと出会うきっかけを作ってくれました。
過去の悲しみや失敗を共有し、癒やされていくオパール。
そして、父親との絆も取り戻していきます。
人々の心の痛みを知ったオパールは…
Mr. Popper's Penguins(ポッパーさんとペンギン・ファミリー)
ペンキ屋さんのポッパーさんは、地球儀を片手に南極の本を読むのが大好き。
特にペンギンがお気に入りです。
そんなある日、ポッパーさんのもとに大きな箱が届いて、中には生きたペンギンが入っていました!
ポッパーさんと奥さんと、ペンギンたちの共同生活が始まります。
ペンギンの生態に合わせて環境を整えるポッパー夫妻の愛情と、可愛らしいペンギンの行動に癒やされる一冊です。
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Mrs. Frisby and the Rats of NIMH(フリスビーおばさんとニムの家ねずみ)
日々の暮らしと子育てで精一杯なネズミのフリスビーおばさんが出会ったのが、ニムの家から脱走してきたネズミたち。
彼らは動物実験のせいで、人間並みの知能を持ってしまったネズミたちだったのです!
ニム(NIMH)とは、National Institute of Mental Health(国立精神衛生研究所)の事で、実在する施設です。
もう1つの人体実験で知性を持ったネズミの話、「アルジャーノンに花束を」を思い出しました。
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The Tales of Uncle Remus: The Adventures of Brer Rabbit
リーマスおじさんが語る、アフリカの物語です。
賢いうさぎのブレアラビットが知恵を使って、キツネをこらしめたりします。
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家族:いろいろあるけどやっぱり大切

All-of-a-Kind Family
1900年代初頭のニューヨークで暮らす、5人の娘と両親のユダヤ人家族の物語です。
移民の彼らは貧しいけれど、とても愛し合っている家族。
5人の娘達は、いつも一緒に遊んでいて、特にユダヤの祝日やサプライズが大好きです。
娘達は何かあるたびに、「我慢すること」「規則を守ること」「自分の行動に責任を持つこと」などを学びます。
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The Birchbark House ( スピリット島の少女―オジブウェー族の一家の物語 )[お勧め!]
アメリカ開拓時代を描いた作品で有名な「大草原の小さな家」は、白人の少女のお話でした。
「スピリット島の少女」は、同じ時代に生きるネイティブインディアンの少女のお話です。
幼い頃に、白人がもらたした天然痘で両親をなくし、7歳の時に、また同じ病気が村を襲います。
飢えや病気、白人との戦いなど、厳しい人生を生きる症状ですが、周りの人々の温かい愛は彼女を支えます。
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The Stories Julian Tells[お勧め:ステキな家族!子育ての参考にも]
ジュリアンと弟の日常を書いた本です。
2人が大好きなのは、お父さん力作の大きなプリン!
子供達が喧嘩や失敗した時の、2人の両親の対応が素晴らしいんです。
子供を育てる親として、学べることがありました。
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Tales of a Fourth Grade Nothing (ピーターとファッジのどたばた日記)
小学4年生のピーターは、両親と弟のファッジと共にニューヨークのセントラルパーク近くに住んでいます。
弟ファッジは、周りを困らすほどヤンチャでわがままですが、いつも愛されていて、最終的に許されてるのに
ピーターはいつも自分ばかりが怒られていて、納得がいきません。
ある日、ピーターが飼っていた大事なカメを、ファッジが飲み込んでしまい…
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望郷の念:海外に出ていく
Grandfather’s Journey(おじいさんの旅)[大人にもお勧め!]
戦前に、「広い世界を見たい」と日本からアメリカへ渡った若者がいました。
その若者はカリフォルニアで家庭を築きましたが、日本の事が忘れられなくて、家族で日本に引っ越してきます。
けれど、日本で過ごしているうちに、今度はカリフォルニアが恋しくなってきました。
故郷から離れて暮らす人は、心の奥底から共感できるのではないでしょうか。
たとえそれが、異国であっても、国内であっても。
静かで透明感のある絵が、主人公の気持ちを表しているのも印象的です
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文化・宗教の違い、貧困、外国を知れる本

Rickshaw Girl(リキシャ★ガール)
バングラデッシュに住むナイマのお父さんは、リキシャという三輪自転車タクシーの運転手です。
(リキシャとは、日本の「人力車」からついた呼び方です)
けれども、いくらお父さんが働いても生活は豊かになりません。
とうとうお父さんは体を壊してしまいました。
バングラデッシュでは、まだまだ女性が外で働く権利が十分に与えられていませんが、
10歳の女の子であるナイマは、家族のためになんとか自分が働きたいと思い、行動にうつしますが、
失敗して、大切な商売道具であるリキシャを壊してしまいます。
落ち込んだナイマでしたが、隣町に行った時、自分にも出来そうな仕事で稼ぐ女の人に出会います!
日本でも課題図書に選ばれた作品です。
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奴隷:知っておくべき過去の事実
The People Could Fly: American Black Folktales(人間だって空を飛べる)
アフリカからアメリカへ、奴隷として無理やり連れてこられた人達が語り継いできた民話集です。
日本の昔話のように、動物や幽霊が出てくるお話があったかと思うと、
日本にいると普段感じることがない、奴隷制度についてのお話もあります。
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Pink and Say(彼の手は語りつぐ)[お勧め]
南北戦争で出会った2人の15歳の少年、黒人ピンクと白人セイの実話です。
2人は共に、北軍兵士(奴隷解放を求める方)でしたが、仲間からはぐれてしまった時に出会いました。
負傷したセイを連れて、ピンクは実家に隠れますが、そこにも南軍兵士(奴隷賛成派)がやってきて、ピンクは黒人だったため殺されてしまいます。
- ピンクの母親モー・モー・ベイの愛
- 奴隷の子として産まれたピンクが、人権、平等、自由を手に入れるために命をかけて戦ったこと
- リンカーン大統領と握手をしたセイの手を求めるピンクの想い
- 生き延びたセイの子孫が130年にも渡って語り継いできた事
「人種差別を禁止する法律は、このような犠牲の上で勝ち取った権利だ」という事を忘れてはいけないと思わせる一冊です。
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評価が分かれる、名作か問題作か?!
Bridge to Terabithia(テラビシアにかける橋)
2人の孤独な子供、ジェスとレスリーが出会い、ロープで飛び越えられる小川の向こうの森に、想像上の王国「テラビシア」を作りました。
しかし、ジェスが学校の先生に誘われて、ナショナルギャラリーに行っていた時に、1人でテラビシアへ向かっていたレスリーが、小川に流されて死んでしまいます。
このお話の論争と注意点
孤独を感じていた2人が、自らの想像力で友情を築く事と、悲しみを乗り越える過程の評価が高く、アメリカでは学校の授業で取り扱われることがある一方、
「死」を扱っていたり、「攻撃的な言葉」が出てくるなど、内容を問題視する声もあがっています。
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Harriet the Spy(スパイになりたいハリエットのいじめ解決法)
小説家になりたいハリエットは、小説家になるには人間観察をすべきと家庭教師から言われ、周りの人たちのことをメモするようになりました。
ある日、スパイ活動として人間観察を書き残していたメモを同級生に読まれてしまい、ハリエットは仲間はずれにされてしまいます。
しかしハリエットは、同級生の攻撃を人間観察の材料としてメモし、学校中がそれを読むようになります。
もともと孤独だったハリエットは、同級生と仲直りしようとせず、「たてまえ」にこだわっていたのですが、信頼するベビーシッターの助言を聞き、和解のための嘘を付きます。
道徳と非道徳、真実と嘘。
美しいだけじゃない、人生の難しい一面を考えさせられる作品です。
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まとめ:冒険もの多め、世界の問題や問題作も
やはり年齢的に、冒険ものが人気のようです。
8歳~11歳ともなると、奴隷や貧困など、世界の問題がテーマになっている本も出てきますね。
このリストの本を読むことによって、世界への興味が出るきっかけになったら嬉しいです☆